4月13日と14日の2日間に渡り、みらいアンコール基金の理事である石渡が院長を務める「札幌みらいクリニック」に、カンボジアの学生が訪れました。
今回参加したのは、カンボジア・プノンペンにあるUniversity of Health Sciences(ヘルス・サイエンス大学)で医学を勉強中で、地元の医療環境向上のため、また世界中をも視野に入れた高い志を持っている学生たち。
初日は、職員への挨拶から始まりました。最初は緊張していた学生たちも、職員と触れ合い少し安心した様子。その後院内を案内され緊張がほぐれたところで、外来の時間が始まり、実際に一人ひとりの患者さんとどのように向き合っているのかを見学。彼らも親身になって診察の様子をみていました。
次に病棟での一連の流れを見学。設備についてや器具の使い方など、熱心に説明を聞いていました。実際に器具を使用してエコー検査の体験をしたり、LDR室では分娩台に乗り出産をバーチャル体験しながら患者さんの気持ちも学んでいました。産まれたばかりの赤ちゃんの沐浴にもチャレンジし、気持ち良さそうな顔をしている赤ちゃんを見て、小さな命の重みを感じていたようです。
その後はマタニティヨガの教室を見学し、学生たちも一緒にヨガの実習を受けました。また、アロマ教室では妊娠中や出産時のアロマの効能も学び、妊産婦への幅広いケアについて学べたことを喜んでいました。
2日目は、朝から帝王切開の手術が入っていたので準備のお手伝い。そのまま手術を見学。「麻酔の勉強が好き」と話すミン・ムエさんは麻酔や手術の様子を特に真剣な眼差しで見ていました。
他にもこの日は分娩が2件もあり、代表してカンボジアの産婦人科で助産師として働きながら勉強中のホーン・タビィさんが見学。自国の妊産婦死亡率を減らすという目標のために、日本の分娩技術や妊産婦に関する知識を一生懸命学んでいました。
2日間で、様々な体験をした彼らの目は充実感にあふれていました。今後のカンボジアの医療環境向上に貢献してくれることに期待し、そんな彼らの支えになれるよう、わたしたち「みらいアンコール基金」もさらなる活動の輪を広げていきたいと思います。